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ショートショート「最後の取引」

みなさんこんにちは。

 

今回はショートショートです。

小説投稿サイト「エブリスタ」の

エブリスタ×モバオク

ショートエピソードコンテスト「思い切って買ったもの/売ったもの」に応募した作品です。

 

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ではどうぞ。

 

 

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「最後の取引」

 

後はもうタップするだけだった。
僕の寿命は誰か有意義に使ってくれる人に売る。


お金に困っているわけではない。
死にたくなったわけでもない。


ただ、誰かに寿命を譲りたかった。


これが正義かと聞かれれば返答に困る。
でも、相手はきっと喜んでくれるはずだ。


このフリマアプリはどんな物でも売れる。
そして、売った物は確実に相手の手元に届く。


だから、僕は残りの寿命を出品した。


僕はスマホからそっと手を離した。
これで取引は終わり。


正真正銘、最後の取引。
残りの寿命は相手の元に・・・。


僕は目を瞑った。
きっと、このまま寿命が・・・。


・・・終わるはずだった。

 

 

 

・・・僕は目を開く。

 


おかしい、寿命がまだ終わっていない。


僕は急いでスマホを覗いた。
アプリは相手からメッセージが来ていることを示していた。


僕はメッセージを開いた。
相手からのメッセージにこう書いてあった。

 


「あなたの寿命をありがたく頂こうと思っていました。でも、やめました。
だって、あなたの寿命はまだこれからだから」

 

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