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「新極真会空手と統合失調症」NPO法人新極真会静岡湖西豊田道場  & 明読斎 対談 まえがき

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①     まずは自己紹介から

 

明:こんにちは。明読斎(以下、明)です。

 

この度、本さんから対談の話を頂いたわけですが、どうして新極真会と明読斎という組み合わせなんですか?

 

本:こんにちは。本気で本(id:honkidehon)(以下、本)です。

 

いきなりですが、僕はNPO法人新極真会の空手道場を営んでおりまして、今回はそこの責任者として、ブログ仲間で友達で、作家の明読斎さんにいろいろお話をうかがいたいと思いまして…

 

ま、最初に言っておくと僕が責任者をしているNPO法人新極真会静岡湖西豊田道場は、前身の新居町体育協会空手部の創設から現在、約20年がたちまして、創立当初から心身に疾患のある人とともに歩む空手道場を目指してここまでやってきました。

 

で、20年目の現在、ちょうど、明さんとも友好関係にあるわけですし、精神疾患と闘う人生を送られて、いまは作家をしておられる明さんに、できれば病気のことなんかを含めていろいろお話をうかがいたいな、というのが本書の主旨です。

 

明:なるほど。

 

本:いきなり本書のメイン・テーマなんですが、僕ははいろんな人を見てきて、自分の人生を振り返ってみて鈍感力って大事だと思うんですよ。 気にしすぎない力というか、気にすると自分に害になるものをあえて無視、スルーする判断力といいますか。

 

そういうものがないと例え小学生でも生きていて苦しいと思います。

 

明:分かりました。この本はそのテのお話をしていくわけですね。

 

本:面倒かもしれないですが、そのつもりです。

 

NPO法人新極真会静岡湖西豊田道場ってどんな道場?

 

明:鈍感力の前にまず、NPO法人新極真会静岡湖西豊田道場ってどんな道場か気になります。

 

本:千反田えるのようにですか?

 

明:気になります。当然、やっぱり不穏な組織には協力したくないので。

 

本:怪しいかどうかは、その人の主観なので、僕はなんとも言えませんけど。

 

まずですね。 極真空手というものがありまして。

 

これはかって創始者大山倍達がつくりあげた新興空手流派で、大山倍達が総裁をしていた極真会館という組織が行っていた空手だったわけです。

 

そして平成6年(1994年)大山総裁が亡くなると、最盛期に全世界で1200万人の会員を誇った組織は分裂に分裂をかさね、現在では極真会館を名乗る空手組織も多数存在して、それぞれに極真空手を追求しています。

 

明:多数存在する空手組織のうち、どれが正義なんですか?

 

本:それが法廷闘争を含めた大混戦で、結局、どれが正義なのかは誰にも決められない状態ですね。

 

明:本さんが所属している新極真会っていう組織はどうなんですか?

 

本:ここも当然、大山総裁が残した極真空手を追求してるんですが、どこに正当性があるかと言えば、総裁の死後、一時は遺言書で選ばれた後継者(松井章奎)をトップとして組織はそのままだったのだけれども、その遺言書の正当性も裁判で否定され、2020年の現在では結局、大山総裁の生前約50名ほどいた日本国内の当時の支部長のほとんどが松井と袂をわかち、松井は自分を慕う後輩を中心に極真会館を名乗る組織を保って、僕がいる新極真会は、かっての極真会館支部長の方たちを中心にいまや日本最大の会員数を誇る空手団体ですね。

 

つまり、総裁生前の極真を支えてきたメンバーが一番多くいる組織というか。

 

明:なるほど。

 

本:ただかっての運営者の数的に考えても、大山総裁生前の極真会館に一番近い組織が新極真会なのは間違いない。

 

明:じゃあ、結局どこが正しいんですか?

 

本:正直、世界中に山ほどある極真空手をする空手道場のどこが正しいくて、どこか邪道なのか、僕もわからない。

 

極真体操(準備運動)や極真の基本、移動、型、組手ルールで稽古してるなら、どこもみんな同じじゃんと思ったりもする。

 

明:武道も難しいですね。

 

本:そんな状況下でですねえ、空手道場には経営的な側面もあって、分裂後の極真空手の道場は背景に、K-1やプライド(総合格闘技)の隆盛と没落、少子高齢化もあったりしながら、どこも経営難をどうにかこうにかやってきた感じです。

 

明:空手道場は生活に必須じゃないですからね。

 

本:うん。 まったく必要ない人が全人口の8、9割はいると思う。それ以上かも。

 

で、生徒の減った道場主たちが収入源として着目したのが、大会の実施と運営だったりします、と。

 

大阪の一空手道場だった正道会館が、K-1等の格闘イベントを興して経済的に大いに潤ったように、観客を入れる興業的なイベントは利益を生むし、そうでなくても、大会を開けば、選手の出場料でそれなりのお金が入ってきたりするわけです。

 

明:空手家から興行師へ路線変更ですか?

 

本:2020年のいまではその路線もずいぶん落ち着きました。

 

明:じゃぁ本さんのところは、今はどうやって運営しているんですか?

 

本:僕のところはNPOというか、言ってしまえば、小規模な地方の町道場なので、はじめから、大きな大会で勝つ選手を生むとか、大会やらで儲けよう、とは思ってなくて、この極真空手ってものがどうすれば、学ぶ人の実生活に生きるのか? どんな人にとって必要なものなのか? というテーマありきなので、そこから外れることなく、ウチの道場にくることでその人もその人の周囲もみんなハッピーになれる路線を模索し続けて、実践しています。

 

明:こう言っちゃなんですが・・・宗教のようですね。

 

本:うん。僕もそう思う。

 

そもそも大山総裁の生前から極真空手はずっと宗教ぽかったと思うよ。

 

韓国人の大山倍達が興した新興宗教

 

明:自分で宗教っぽいなんて言って大丈夫なんですか?

 

本:幸いにも僕の周囲には、いまも昔もあんたがやってるのは、ほとんど宗教だよね、と正直に言ってくれる人がいるから、大丈夫。

 

おかげで、自分を見失わずに済んでると思う。

 

明:ちなみに僕は仏教寄りの無宗教です。

 

本:僕は無宗教です。

 

第一章 統合失調症精神疾患)と死者の謎 へと続く

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