みなさんこんにちは。
「古物レビュー」のコーナーです。
僕が実際に中古で買ったものや少し古いものなどを
レビューしていきたいと思います。
第三回はCDアルバム「WORLD GROOVE」 trfです。
[Amazonより]
ここに来て,やっとグループとしてじゃなく,リード・ヴォーカルの女の子のパーソナリティのみを全面に押し出して,あとのメンバーは添え物,という方針になったよう。それがもちろん正解なんですが,最初からソロだとしたら失敗したかも。自然淘汰でしょうかね。
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
[感想]
trfが全盛期にかけあがる直前に出されたアルバムです。trfはここから破竹の勢いで売れていった印象があります。
1曲目の「WORLD GROOVE 1st.chapter(Forest Ambient)」というほとんどボーカルのない曲により、このアルバムの全体の方向性が示されます。
自然環境音や、民族楽器の音のようなものが鳴っており、「WORLD GROOVE」というアルバムの名前にふさわしいアルバムであることがイメージされる曲となっています。
2曲目の「Feel the CENTURY」はとてもリズムの良い曲でそれまでのアルバムからの音楽性を引き続き継続しているように見えます。1曲目と違ってここで一気にテンションを上げることになります。DJ KOOのラップも格好いいです。
3曲目の「寒い夜だから…(SEQ OVER DUB MIX)」この曲はいくつかバージョンがあるようですが、比較的耳馴染みのあるバージョンに近いバージョンだと思います。「寒い夜だから・・・」のフレーズは当時多くの人が耳にしたのではないかと思います。trfはリズムだけの曲だけでななくこのような歌ものもいいです。
4曲目「CAMILLE CLAUDEL」当時は敬遠していた曲ですが、今になって聴くと良さが分かる曲です。独特のベースラインが癖になります。一見他の曲に埋もれてしまいそうですが、この曲があるとないとではこのアルバムの雰囲気が変わってしまうと思います。
5曲目「WORLD GROOVE 2nd.chapter」中休み的なインスト曲です。ここでまたアルバムのテーマ的な曲が入ることによって、全体の統一感が生まれています。
6 曲目「Waiting Waves(夏の気分を待ちわびて)」急に明るい曲が始まります。夏をテーマにしたこの曲はジャマイカ風の音楽を感じて、「WORLD GROOVE」というテーマと相性がいいです。手放しで楽しく感じられます。個人的には、ラップ風味のあるボーカルラインが好きです。
7曲目 「 Silver and Gold dance(Remix)」 trf初期の代表曲である「Silver and Gold dance」ですが、色々なバージョンがあり、どのバージョンも格好いいです。もちろんこのバージョンも格好いいです。初めてこの曲を聴いたときは格好良すぎて「こんな格好いい曲があるのか!」と衝撃を受けたのを覚えています。
8曲目 「 Beauty and Beast」当時は敬遠していた曲です。しかし、今聴くと良いです。印象的なシンセリフが独特の不安感を醸し出しています。そこからとても綺麗なボーカルとの対比が現れて、「 Beauty and Beast」という曲を作り出しています。
9曲目 「 愛がもう少し欲しいよ」このアルバム唯一のしっとり風の曲です。
ここでしっとりした曲が入ることで、全体的に締まる感じがします。といっても途中からやはりごりごりにリズム部分が入ってくるので、完全にしっとり曲とは言い難いです。
10 曲目 「 Winter Grooves」長らく個人的にtrfのNO.1曲だと思っていた曲です。高校生の頃にキャンプ場でラジカセからこの曲を大音量で流していたら、通りすがりのおじさんに「もっと自然の音を聞きなさい!」と怒られた思い出があります。
夏っぽいイメージのこのアルバムの中であえて冬のテーマの曲を入れることで、広がりが出ているように感じます。シンプルなメロディーラインですが、楽しげでとても好きです。
11 曲目 「WORLD GROOVE 3rd.chapter(main message)」「WORLD GROOVE」というアルバムタイトルのメイン曲です。サブタイトルに(main message)とあるように、この曲が一番伝えたい曲なのだと思います。他では聴いたことのないようなコード進行の中でラップ風のボーカルが絡み合って、とても個性的な始まりとなっています。
そこから印象的なシンセサイザーのメロディーが流れ、感動的なサビが始まります。とにかく壮大な曲です。この曲だけは歌詞がとても重きが置かれているように思います。
僕が一番好きな部分は
「君はいつからこの未来の話を信じることになるかな?
答えは優しく君を見つめている彼についていくことさ!!」
という部分です。女性あてに向けられたメッセージのようですが、それでも、これまで歌の中からメッセージを送ってくるような曲を聴いたことがなかったので、とても好きになりました。高校生の僕は当時ここを聴いて鳥肌ものでした。
12 曲目 「私が望むもの…あなたが欲しいもの(Do what you want)~?」アルバムのラストにふさわしい曲だと思います。前曲の余韻に浸りつつアルバムのエンディングを迎えていく感じがします。
思い入れが強くて1曲1曲レビューを書きましたが、今後もこのシリーズを続けていきたいと思います。
ありがとうございました。